スギ花粉でお悩みの方へ


当院では、スギ花粉症の方を対象にアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を開始いたしました。
スギ花粉症はひどいけれど、薬が効かない、薬の副作用があるため治療したいができないなどのお悩みをお持ちの方に対する新しい治療法です。
対象は5歳以上の方となります。


アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)とは

花粉症のもととなるスギ花粉に対するアレルギー反応を起きなくするために少量のアレルゲン(スギ花粉)を毎日接種する治療方法です。
薬の場合と違い、眠気が出ることはありません。
また、効果は人によってばらつきがあり、初めの花粉のシーズンで改善が認められる人もいれば、数年かかる人や、効果が弱い人もいます。通常治療は3年ほどの継続が必要ですが、効果はその後も継続します。今のところ7-8年後までの効果は確認されているようです。


どんなことをするの?

1日1回舌の下に薬(液体)または錠剤をおき、1-2分ほど待った後飲み込んでいただく方法です。毎日続けることが大切ですが、忘れてしまった時には次の日に1日量をまた再開していただければ結構です。長期に中断してしまった場合の再開時はクリニックにご相談ください。


注意すべき点は?

いくつかの注意点があります。

  • この薬は、スギ花粉のアレルギーの方に対してのみ効果があります。
    ヒノキやダニ、ほこりのアレルギーには効果がありません。このため、明らかなスギ花粉症という診断が必須です。明らかでない方、当院初診の方の場合、まずこの診断をさせていただく必要があります。
  • 5歳未満の方ではできません。
  • 3年ほどの継続治療が必要です。初めの1か月は2週間ごと、その後も1か月に1度の受診が必要です(5-12歳の方は2週間ごとです)。
  • スギ花粉の飛散期には開始できません。
  • アレルギー物質を体に入れるのでアレルギー反応が起きることがあります。特に初めの1か月は注意が必要です。薬の使用は何かあったときにすぐ緊急で動ける状態で行ってください。
  • 初めの1回目の投与はクリニック内でしていただいた後、30分ほど経過観察を要します。
  • 効果には個人差があります。すぐに効果が出ることはないので、はっきりした手ごたえがなくても続けることが必要ですが、治療の継続は、受診時にご相談ください。

アレルギー免疫療法(舌下免疫療法)は、継続年数を考えると、決して気軽な治療ではありません。しかし、本当にスギ花粉症でご苦労されている方の選択肢としては、とても重要なものであると思われます。ご希望される方は、受診時にご相談ください。


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