院長コラム

幼稚園健診
令和2年6月29日)

毎年のことですが、麻の実幼稚園さんの健診に行ってまいりました。

今週ももう一度お邪魔します。

大人の世界ではコロナコロナと、マスクをはじめソーシャルディスタンスやいろいろな仕切りや気を使うことが多い事にいつの間にか慣れて、知らず知らずぎすぎす生きていたのに、全く以前と変わらぬ温かさでお迎えいただいてなんだかすごくほっとしました。

娘が指をかまれたカメさんが卵を産んでいて驚きました。

元気な数人の園児さんたちが、「誰―?」と聞いてきてくれて、「誰でしょう?」となぞかけすると、「わかった!新しい先生だ。」とか、「だれだれのおかあさんだ!」とか言ってくれます。

さすがにお母さんというには無理がありすぎだろ、と思いながら楽しい健診でした。

今週も金曜日お邪魔します。またかわいい子たちに会えるのを楽しみにしています。

ミスチルの歌
令和2年6月22日)

先週でほぼすべての自粛要請が解除されましたね。

あとは大人数のライブ、ディズニーなどの大型リゾートでしょうか?どちらも自粛中に計画倒れになった方も多いのではないでしょうか?

早く行きたい、でも、万が一にもミッキーにうつしてはいけない。

好きなアーチストにうつしてはいけない。ぐっと我慢です。

我が家では朝何となく4チャンがついていて朝食の準備くらいの時間時にZIPでミスチルの(桜井さんの?)歌が流れます。

自粛中は、はじめその歌に励まされ、途中はその歌が自粛の象徴のようで聞きたくなくなり、今は過去(まだ過ぎ去ってはいませんが)の自分を振り返るための歌になっています。

ただ流れているだけで無意識に人の中に入ってくる歌を作るなんて、ああ、このひとやっぱり天才なんだな、と思います。

不満や、不安や、怒り、そういったものが出てきそうになる時にふと、地面に足がつくというか、我に返らせてくれます。

まだ聞かれていない方はぜひ一度お聞きになってください。

でも、コロナを克服した後、たぶん私は二度と聞きたくないと思うとは思いますが(笑)。

少しずつ
令和2年6月15日)

まるで長かった夜が明けるように少しずつ日常が戻ってきました。

相変わらずマスクは暑いし、しゃべりにくいし、うっとうしいですが、人にうつさないためには仕方がありません。

クリニックにも小さなかわいらしい笑顔とおしゃべりが戻ってきて、長らくつまらなそうにしていたおもちゃたちが嬉しそうにしています。

緊急事態宣言解除後、こんなに油断してしまっていいのかとハラハラしていましたが案外大丈夫そうで、????というばかりです。

やはり季節の問題だったのでしょうか?

当院のスタッフも先日抗体検査(IgG)を行い、全員陰性でした。

幸いなことに誰もかかってはおらず、誰にもうつしてはいないことが証明されました。一安心です。

でも、気を抜いてはいけません。

より安心しておかかりいただけるように診察終了後オゾンと紫外線で空間のウイルス除去を行うこととしました。

これにより今まで行き届かなかった隅々までウイルス除去ができるようになりました。

また学校や幼稚園、保育園も正常化するとお風邪をもらわれてくるかもしれませんが、今回のコロナでは、その風邪(通常コロナ)の免疫が新型でも働いたのでは?という説も出ております。

現にやはりお子さんは軽症の方が多く、小児科医は一人もやられませんでした。

風邪をひくのも案外悪いことばかりではないのかもしれません。

でも、どの風邪もこじらせる前にちゃんと治していきましょうね。

ジレンマ
令和2年6月8日)

先日娘の中学校の先生から定期のお知らせをいただきました。

学年主任の国語の先生で週に1回はお知らせで長―――い文をいただき、私のような不真面目な保護者は斜め読みをするのですが、ふと、その回ばかりは真面目に読ませていただきました。

内容は、学校再開は大変喜ばしいが、人と人とが触れ合えない現状にとてもジレンマを感じる、というものでした(もっと詳しい長い文でしたが理系頭の私が読むとこうなります)。

確かに、人相手の職業で、その仕事に熱心な方ほど現状の違和感は大きいと思います。私もそうです。

大事な、かわいい患者さんたちの発熱を一刻も早く治してあげたい、よくしてあげたいと思いながら、半面、うつされないように注意をしたり、そう思ってしまうことに自責の念があったり。

また、医療関係者から患者様にうつしてはいけないと、体調管理と手洗い、マスク、でも、どうしても顔が隠れるのでお子さんに泣かれる率は高くなっています。とほほほ。

学校の先生方も、生徒たちを思ってくださる方ほど、お互いにうつさないように離れていることに違和感があるのでしょう。

「新しい」生活様式などと、いいイメージを植え付けたいのだなと思いますが、残念ながらいいイメージなど微塵もありません。

いつまで続くのでしょう?

おそらく、PCRでない簡易検査(抗原検査)ができ、薬ができれば指定感染症2類から5類へ落とせます。

そしてワクチンが出ればインフルエンザと同じ扱いになることでしょう。

ところが、これがなかなか進まない。

最近特に思うのですが、進ませないようにしている勢力があるきがします。

薬や、検査キットにネガティブキャンペーンをしている形跡があったり。足に重しをつけて進んでいるような状態です。

早く、「新しい日常」でなく、「普通の日常」を、子供たちが不安を抱かず、本当の笑顔で暮らせる人取り戻すために、できることをやっていきましょう。

空が晴れましたね
令和2年6月1日)

長い夜が明けて、やっと日差しが差し込みました。

鳥の声も聞こえます(ずっと鳴いていてくれましたが聞こえた気がしなかったんだと思います)。

今回の経験は、ある程度歳のいった私にも初めての経験でした。

でも、思えば考えさせられることがたくさんありましたね。

クリニックとしては、患者さんが少なく暇だったのですが、実は国や医師会からの情報はほとんどなく、ニュースや直接電話などで情報を集めざるをえませんでした。

保健所はもちろん、富士フィルムさんや医師会さんへの問い合わせ、ニュースのもとになった英語論文も読み漁りました。

おかげで相変わらず英語は片言しか話せないくせに、論文だけは早く読めるようになりました(うれしくない!)。

さて、当初武漢の様子を見て恐ろしいウイルスだと、前代未聞のウイルスだといわれていたものの正体がだんだんわかってきました。

はじめは、エイズのように免疫を破壊する、一生の感染になるとか、無症状の人が広めやすいとか、1か月くらい感染力があるとかいろいろ言われてきました。

ところが、どうも普通の風邪のコロナウイルスの強毒化したもので、もちろん重症化すれば症状がきついこと、風邪よりもやや長く経過すること以外は普通の風邪のようです。

感染力もはじめの5〜7日くらいまでのようですし、免疫破壊は起こりません。

無症状の方の感染力も弱いだろうともいわれています。

そして、普段から風邪にかかる子供たちは通常のコロナウイルスの抗体によって新型コロナも退治できそうだというところまでわかってきています。

恐るるに足らず、といった印象でしょうか。

ただ、ここまで事態がこじれた原因の一つはいろいろな人のいろいろな思惑が交錯したからだと思います。

恐怖をあおるマスコミ。結果として自粛に拍車をかけたので良いところもあったかと思いますが、あおりすぎでした。

この機にオンライン診療やマイナンバーを広めたい政府、中国への忖度、アメリカへの媚び諂い。

そして感染した方への差別、自粛警察による被害など。

医療や命に政治や忖度を持ち込んだことは医師としては到底許せるものではありません。

また、残念ながら起こってしまった差別や偏見に対しては次の時に二度と同じことを起こさないように心してかからなければなりません。

一国民として、一親として賢くあらねばならないのだなと、そして必ず歴史の教科書に載ってくるこの事態に、後々子供たちが孫たちに胸を張って語れるようにしてあげなければいけないのだと思いました。

学校保健法
令和2年5月25日)

緊急事態宣言が終わりました。

ここまでよく頑張ってくださいました。日本の医療を守ってくださったのは皆様お一人お一人です。

私は代表者ではありませんが、現場の医師たちに代わってお礼申し上げます。

さて、そうはいっても次の冬、再度のコロナ蔓延が来るかもしれません。

ワクチンが間に合えばいいのですが、可能性は高くありません。

そんな中、これまで休みだった学校や幼稚園が再開されます。

久しぶりにお友達と会えることを楽しみにされている方も多いと思います。

でも、万が一新型コロナ感染症にお子様がかかった場合の登園、登校基準が決まっていません。

一部報告では感染力は初めの4〜5日までしかないとのデータも出ているようです。

もしそうであればインフルエンザ並みの欠席でいいだろうと思われます。

ウイルスの存在=感染力ではないからです。

個人的な意見としては次のシーズンまでに新型コロナウイルス感染症を指定感染症2類(全例検査、全例入院)から5類(発生動向調査、インフルエンザと同じ)に切り替えていただく必要があるかと思います。

そのためには簡易検査と治療薬があることが前提になってきますが。

いずれにしてもいつ来るかわからない次の波にそなえて、今はラッキーな猶予期間をもらえている状態と思われます。

今のうちに脆弱だった危機管理体制を整え、決めるべきことを早く決めて(本来は学校再開前に学校保健法で扱いを決めていてもらわないと困るのですが)行く必要があると思います。

余談ですが、検察庁の定年問題など話し合っている余裕はないと思われます。

できれば、このまま新型コロナは消失か弱毒化してもらいたいですが、敵の自然弱体化を望むより備えをすることを考えましょう。

当たり前の毎日
令和2年5月18日)

緊急事態宣言がおそらく終わるまであと2週間となりました。

始まりのころ、朝起きて非日常な生活を「あ、こっちが現実だった。」と思った覚えがあります。

それだけ、日常は当たり前で、でも、この非日常はいろいろなことを考えさせてくれたと思います。

テレビで見る「専門家」がやたら多いこと。

みんな違うことを言い、だれが正しいのかわからなくなった人も多いのではないでしょうか?

自分たちを守ってくれるはずの政府がこんなにも脆弱で、あてにならないことに驚いた方もいるのでは?

私は政治評論家ではないので公の政権批判はしませんが、「幸せな明日が必ず来る」という約束はどこにもなかったことを思い知り、本当に大事なもの、好きなことをもう一度考えるいい機会になったと思います。

それはきっと一人一人が違い、家族だったり、食べ物だったり、場所だったり。

病院やクリニックは「コロナの方がいるのでは?」と皆さんに恐れられ、敬遠されましたが、それでも具合の悪くなったお子さんを連れておこしになる親御さんを見て、私は親の強さに感動しました。

お子さんを外で待たせてご自分だけ入ってこられる方も多くいらして(実際は患者さん同士がお会いになることはほぼなかったのですが)、こんなに大変な時でもちゃんとお子さんを守られるのだなと、その方の大事なものはちゃんとお子さんなのだと実感しました。

さて、あと少しです。でも、きっとまた奴はやってきます。

今回は賢明な国民の皆さんの努力で抑えられましたが、次もまた2か月の自粛はきっとできないと感じています。

次に奴が来るまでに万全の対策を、つまり、迅速な検査方法と治療薬の確率、ワクチンの確率をしなければいけません。

検察官の定年の話をしている場合ではないはずです。

残念ながら、現在新型コロナウイルスの治療薬、ワクチンにおいて子供たちは後回しにされています。

アビガンは小児の適応外の薬ですし、アメリカの治験中のワクチンは13歳以上となっています。

お子さんで使えるのは、現時点では吸入ステロイド薬のオベルスコ(現在品切れ中)と15kg以上の子が適応になるイベルメクチンしかありません。

子供が重症化しないという伝説は否定されている今、次に備えて子供の薬をぜひ早急に出すべきと思われます。

日常のあたりまえの生活を、あの幸せで大事な生活を取り戻すために私も頑張ります。

失って初めて気づくものは多いですが、一度失ったからこそ大事さがわかります。

皆さんと一緒に子供たちを何としても守っていきましょう。

不平と不満と怒り
令和2年5月11日)

新型コロナウイルス流行に伴う自粛生活も2クール目(学校からすれば3クール)に入りました。

かねてからあちこちで言い続けていたのですが、抗原検査キットがでてきて、治療薬(アビガンは小児適応がないのでご注意を。)がでればインフルエンザと同じ扱いでいいのでは?という時期も近づいてきています。

おそらくあと3週間で抜け出せるかと思います。

ただ、さすがに皆さん疲れてきましたよね。

買い物に行くたびちょっと緊張して、できるだけ家から出ないようにして、テレビは連日コロナの話か、動物や子供の話ばかり。

戦うなら「何かして戦う」ほうがきっと気が楽だと思います。

テレビのヒーローたちはいろいろな武器を使って気持ちよく敵を倒す。そういう戦いのほうがわかりやすくてやりやすい。

でも、思い出してください。今回のヒーローは医療関係者じゃない、あなた方一人一人です。

これでコロナの抑え込みに成功したら、世界でただ一つ、厳しい政策も人権侵害もせずに犠牲になった方も少なく済んだ国になります。

日本人すげー!と思うのは私だけでしょうか?

もう少しです。もう少しだけ頑張って、抑え込んだら買い物や、食事に行きましょう。

でも、ここで緩んだら台無しです。

マラソンを走り切るにはゴール直前までまだ走る気でいないとだめだそうです。

ゴールが見えて、終わったと思ったら足が止まってしまうそうです。

一方、自分が頑張っているのに頑張らない方、パチンコに行ってしまったり、他県からみえている方に腹が立つ気持ちもわかります。弱い方々です。

それに対し、いろいろ嫌がらせや、『自粛警察』なんてまるで正義の味方のような名前まで付けてうっ憤を晴らす方もいます。

でも、それって間違っていますよね?ヒーローたちは自分たちがボロボロになって戦っているのをただ見守る市民に腹を立てたりしますか?「お前も戦えよ!」と言いますか?

いうのは自粛をお願いしている側の政府の方が言えばいいんです。

皆さんは気高いヒーローとして戦い終わったら宇宙に飛び立ちましょう(あれ?それはウルトラマンか?)。

もう少しです。

我々からあの愛すべき方々を奪っていった憎きコロナウイルスを最後まで蹴散らしてやりましょう。一緒に頑張りましょう。

次の人にために
令和2年5月7日)

別にこの新型コロナの流行があったせいではなく、開業当初から診察後次の方を見る前には必ず手洗いか、アルコール消毒をしています。

それは、健診でも予防接種でもそうです。

市の健診に行ってもついついちゃんと消毒をしてしまう。

でも、ずっと気にかかっていたことがあるんです。

診察終了後に手を洗われるのは嫌ではないだろかということ。

別に前の診察の方が汚いと思っているとか、感染症だと疑っているとかではないのですが、次の方が全く違う病気の場合、医療者の手から感染がおこることは、決して珍しいことではないのです。

次の方のために自分の手を洗っているのです。

でも、だからできるだけ前の方には見えないようにこっそり洗いに行くのですが、勘の鋭い方は、「あ、手を洗われた。」と思われているのかもしれません。

でも、ごめんなさい、そういう事情なのです。

今お店の入り口にアルコール消毒を置いてくださっているお店もあります。入るときにやってくれと書いてあります。

それもまた、周りの方に外から持ち込んだウイルスをつけないための処置ですね。

消毒とか手洗いとか、確かに大事なのですが、過度に強調しすぎると、相手に失礼なことになってしまいます。

「自分にウイルスをつけないで!」という態度ではなく、次に触るものや人へウイルスをつけないため、そういう気持ちでやっていくと少しずついろいろなことが変わっていくような気がします。

恐怖とストレスで押しつぶされそうな方々も多いと思います。みんなそうです。

でも、自分のためだけでなく、家族のために、家族以外のみんなのために今頑張っているのだとも一度思い出してください。

そして、それでも、もしかかってしまったときのために我々がいます。

検査や治療の壁の外側にいるのは私も同じですが、それでもやれることはあります。ぜひ、ご相談ください。

新型コロナ抗体検査キット
令和2年4月27日)

約1か月半前に注文したキットがやっと届きました。明日(4/28)から運用を開始しようと思います。

検査にはいくつかの注意点がありますので、必ずお読みになったうえでお越しいただきますようお願い申し上げます。

さて、このキットですが、現在入手したものは2種類に分かれています(5月後半から一緒になったキット導入予定です)。

IgMとIgGといいます。二つとも免疫物質イムノグロブリン(Ig)の有無を見るもので、血液検査になります。

よく報道で言われている検査はPCRといい、ウイルスの有無を見る検査です。

PCR検査も感染者の陽性率が50-70%と言われており、30-50%の方が感染していても陰性に出てしまいます。

抗体検査も今のところそれほど精度は高くないといわれ、特にIgMは中国の論文では97%くらいとしたものもありますが、低いと10%くらいというものもあります。

この違いは、免疫の出来具合と、検査のタイミングによってかなり左右されるからです。

IgMは感染して4、5日たたないと生産されてきません。このため、病気の初期では陰性になりがちです。

そして、短期間しか存在しません。1〜2週で消失してしまいます。

一方IgGはいわゆる『免疫』として残るもので、2〜3週間してゆっくり増加し、3〜6か月存在します。

そのため、今までに感染して免疫があるかどうかを見るのはIgGが適していて、こちらの精度は95%ほどはあるといわれています。

つまり、自分(お子様)がいつのまにか症状が出ないまま感染していてもう免疫があるかどうかはIgGでわかります。

一方IgMで「現在感染していない」証明は難しいですが、それはPCRでも同じことです。

逆にIgM陽性の場合、かなり疑わしいことになります。

また、IgMもIgGも陽性の場合、感染後2週くらいの時期にあり、まだもう少し感染源となってしまうかもしれないことがわかります。

かなり便利なキットですが、かなり入手困難であるのも事実で、とりあえず50キットずつ入手しておりますが、限りがあるため、お子様優先とさせていただきたいと思います。

ご希望の方はクリニックまでお電話(042-399-2330)ください。

不安になりすぎないために
令和2年4月20日)

新型コロナウイルスは本当に厄介な相手で、潜伏期が平均4〜5日、軽症者が多いというところでとても疑心暗鬼になりやすい感染症です。

インフルエンザのように、みんながみんなちゃんと発熱したりすれば自分でも疑いやすくて隔離しやすいのに、熱がない状態で元気な方もいると、自分がそうであるかもとか、スーパーにそういう方がいるかもとか、いろいろ考えてしまいます。

しかも、接触後すぐに発症しないので潜伏期に人に移す危険性だってあります。

PCR検査をガンガンしても、取りこぼしはよくて30%、悪く見て半分の方は陰性に出てしまうので十分な隔離ができるとは思えません。

しかし、日本人の皆さんは本当にインテリジェンスの高い方々で、ほとんどの方がしっかり自己隔離、自宅から外に出ないことをがばっていらっしゃいます。

でも、テレビでは連日不安をあおるようなことしか言わず、政府もまだ入院患者さんにしかアビガンを使わせてくれません。

テレビで不安をあおることは、おそらく政策の一つで、そうすることで自宅隔離を促す効果を狙っているのだと思います。

不安になるなというほうが無理ですが、なりすぎる必要はありません。

まずは、健康なのに不安につぶされそうな方、自分ではなく、人の心配をしましょう。

ご実家の方は大丈夫か、近所の方は大丈夫か、友達は?誰も当てがないようなら、発展途上国の子供たちを心配してもらっても構いません。

人は他人のことを考えることで自分を客観的に見ることができます。

娘の中学校では、生徒がご縁のあったフィリピンの子供たちにマスクを作って送っているようですよ。

そんなことでも自分の不安軽減には効果があると思います。

そして、健康状態が不安な方。

ご存じですか?今クリニックはとてもすいています。

うちだけでなく、どのクリニックもいつもよりかなりすいていて、院内感染は日頃よりずっと低リスクです。

クリニック側もいつもよりずっと気を使っていますので、院内感染を気にしすぎる必要はないと思います。

現に報道されている院内感染はほぼ入院患者さんからの感染ではないですか?

そんな状態なので、ぜひ主治医にご相談になってみてください。

迷う感じならお電話でもいいと思います。クリニックは開いています。

どうか、我慢しすぎず、不安になりすぎずあと2か月、頑張りましょう。

終わりは見えています。政府次第ですが、感染症は薬が出回れば終わります。

思えば、3月の初めからもう2か月弱、頑張ってきました。折り返し地点です。

私たちのいる場所は滅亡への中間地点ではありません。

あと少しだけ、一緒に頑張っていきましょう。

世の中は誰かの努力でできている
令和2年4月13日)

なんか、缶コーヒーのCMみたいですけど、緊急事態宣言が出ていろいろなお店がお休みになると、ほんとそう感じますね。

みんなが働いていてくれたからいろいろなものがうまく回っていたんだなー。

いざ行ってはいけないとなると、普段はあまりあえて行こうとは思わないところにも行きたくなるもので、原宿の太陽のトマト麺の担々麺が食べたいとか、池袋アンジェリーナのモンブランが食べたいとか思ってしまいますけど、今はぐっと我慢。

感染落ち着いたら必ず行くからみんな待ってってねー。という感じです。

ミッキー、ミニーも待ってってねー(って、別に私を待っていてくれるわけじゃないですけど)。

お家でじっとされている方も大変ですが、こんな中スーパーの店員さん、ほんと頭が下がります。やっててくれてありがとー!!!

食料品買えないと我が家もあっという間に兵糧攻めにあったようになってしまいます。

お客さんの中に感染者がいるかもともお思いになるでしょうし、医療関係はある程度自分で何とかできますが、店員さんたちはそうもいかないでしょう。

しかも、お客さんたちみんな殺気立って買いに来ているでしょうし。

働いている人たちも、お休みを余儀なくされている人たちも、今でも世の中はみんなの努力で成り立っている。

私は私の努力をしていきます。感染がおさまったらお互いの努力を称賛しましょう!

血液検査でわかる新型コロナウイルス
令和2年4月6日)

去る3/16、政府未承認ではありますが、血液1滴でできる新型コロナウイルスキットが発売になりました。

すぐに注文したのですが、1か月待ちとのことで4月中頃入荷予定です。

このキット、何ができるのかといえば血液のIgMとIgGの有無を検査できます。

IgMは感染初期に現れる抗体で、発熱後およそ4日ほどで検査ができます。

新型コロナウイルスに特化した抗体を見るため、今の感染が新型コロナかどうかわかります(PCR法の陽性率が50-70%であるのに対し、抗体検査は95%といわれています)。

IgGは以前に新型コロナウイルスに感染したかどうかがわかります。つまり、もう抗体を持っているかどうかがわかるのです。

それぞれ別のキットであることと、保険適応がないので自費検査になります。

これまでお子様の発熱で「コロナでないことを証明してきてください」という職場の指示でもできなかった方、自分はもうかかってしまっているのではないかという方の証明ができることになります。

ただし、IgMに関しては、万が一感染の場合を考え、検査時間を限らせていただきたいと考えております。

詳しくは、検査可能になったらホームページに記載しますのでご覧ください。

困ったことになったな
令和2年3月30日)

先日海外の医学雑誌PediatricsとNEJMに小児の新型コロナウイルスの記事が載りました。

いずれの雑誌も医学界では名門誌で、なかなか載せてもらえない雑誌です。

中国当局の発表では、小児例の死亡(9歳以下)は0人だったのですが、この雑誌によると重症化率は5.9%(成人は18.5%)で死亡例の報告もあるようです。

やはり小児でも基礎疾患を持っている方の重症化があったようで、注意が必要のようです。

中国当局の発表は時に政治的に数字が変わることがあるため、こちらの発表のほうが信ぴょう性があると思われます。

成人に比べ死亡率や重症化率は低いものの、子供に感染させないためには周囲の大人の感染を防ぐしかありません。

先の見えない戦いで大変ですが、今一度子供たちのために気を引き締めて頑張りましょう。

再三にわたってお伝えしてしまい申し訳ありませんが、重症化は初めの1週間を超えて急にやってきます。発熱が4日以上続き、1週間になる前に受診をしてください。

道を譲ってみようかな?
令和2年3月23日)

早いもので、新型コロナパニックで学校が休校になって1か月たちます。

日本の皆さんは本当に辛抱強い国民だと感心します。

検査数が少ないため、感染者数はわかりませんが、それでも、死亡者数が少ない!高度の医療状態はそれほど欧米と変わりませんが、これはやはり一人一人が少しずつ無理をして勝ち得ている成果だと思います。

でも、そろそろきつくなってきましたよね。私もです。

2週ほど前から医師会からインフルエンザなどの検査は感染の恐れがあるから原則するなという通達が来ました。

やむを得ずフェイスガードをさせていただくことにしましたが、お子さんがインフルエンザかどうかも診断できないのでは、集団生活を送られている方々は本当に困ってしまいますよね。

さて、そんななか、普段は見ないようにしているのですが、時間があったのでgoog〇eの書き込みを見てしまいました。

いろいろ皆様のご意見として、反省するところもあれば、お話したことを湾曲されてかかれたりする悪意のある投稿もお見受けいたしました。

いろいろな方がいらっしゃるので、いろいろなご意見がおありだと思いますが、皆様が不快に感じられるようなことは、今後ちゃんと修正していくつもりでおります。

不快な思いをさせてしまってすみませんでした。そして貴重なご意見ありがとうございました。

そんな中、お褒めくださった方もいらっしゃり、なんだかとても救われました。

もちろんどなたなのか全く分かりませんが、そんな風に見てくれている方もいらっしゃるんだと、毎日の活力になりました。

こんな殺伐とした世の中でも、少しのことが人の心を救うこともあります。

なんでもいいんだと思います。私は、車で人に道を譲ってみようかなーと思います。何か皆さんもしてみませんか?

矛盾
令和2年3月9日)

もうおなかいっぱいというほど新型コロナのことを報道されていますね。

はじめは得体のしれないウイルスでしたが、そろそろいろんなことがわかると同時にいろいろ矛盾が出てきました。特に子供に関してはおかしなことが言われていると思います。

子供は軽症者が多く、子供が感染源になる?

なぜか安倍総理が休校を決めたあたりからかなり言われるようになってきました(子供が休校で外に出るのが気になるようになったのか、休校の非難回避のための情報操作かはわかりませんが)。

でも、どのウイルスでもそうですが、熱のない軽症者の感染能力は熱のある人に比べて低いことが多いです。

それはインフルエンザや咽頭結膜熱(プール熱)などの登校基準が発熱の有無で決まってくることに反映されています。

小児科には風邪のお子さんが(おそらく内科小児科も、耳鼻科も同様ですが)たくさんいらっしゃいます。

私の予想では、そういう子たちが主たる感染源となるのなら、開業の小児科医や耳鼻科医が先に続々と感染していくだろうと思っていましたが、未だにゼロです。

いくら新型コロナの検査をなかなかしてくれないからと言って、入院患者さんは検査対象なので、特にご高齢の先生方はもうとっくに発症者として出ていておかしくありません。では、何が違うのか?

考えられることは、軽症のお子さんの感染源としてのリスクがあまり高くないか、子供や小児科医たちが抗体を持っているか、まだ小児の患者さんがさほどいないかです。

ただ、検査の絞り具合、感染者の出方からすると、小児の患者さんがまだいないことは考えにくいと思われます。

現に検査をすれば出ているわけですから。でも、子供からの感染例の報告はありません。

そもそも、免疫の力は乳児を除き、大人と子供でそんなに変わるものではありません。

大人にだけ重症化させることができるウイルスなんてないわけではありませんが、ほとんどありません。

そうすると、子供たちは何らかの抗体を持っているのかもしれません。そもそも、新型でなければコロナウイルスはただの風邪ウイルスですから。

私はちょっと怒っています

そもそも始まりはチャーター機で帰国された方々を受け入れた勝浦市。次いで感染者の出た病院、今度は子供たち。

感染源じゃないかとマスコミにいわれるたびに踊らされて弱者に迫害やそこまでしなくてもにらんだり、舌打ちをしたりする方々!そんなに感染が怖ければ人と全く接しないで半年くらい山で自給自足していてください。

いいですか?新型コロナウイルスは感染症です。病気なんです。悪意を持ってナイフを振り回す通り魔のような輩と、感染者は違います。

「自分はコロナに感染していない!うつすな!」という態度をとっている方々、本当にそうですか?

もしかしたらあなたも感染源になっているのかもしれません。

現に海外に出たら今は日本人というだけで感染源扱いじゃないですか!自分と区別するために市や、病院や、子供たちを悪者にすることで、自分を正当化するのはやめましょう。

少し前に3年A組というドラマがありましたね。情報に踊らされて考えを二転三転させるネットユーザーに学校の先生役の菅田将暉さんが熱演されていました。

思い出してください。その時のネットユーザーになっていませんか?

テレビのニュースは本当に正しいことを伝えていますか?必要以上に不安をあおる報道はしていませんか?していないなら、なぜ、軽症者や回復者の情報を流さないんですか?

自己防衛と他人への攻撃は別です

口喧嘩では攻撃をすれば相手はひるむかもしれませんが、ウイルス相手(ウイルスに見立てた人相手)にその人が不快に思う態度をとっても、何ら自己防衛にはなりません。無駄な嫌がらせです。

子供たちは遊び場を奪われ、友達との交流を奪われています。

むしろそんな状態にさせたしまった責任が大人の私たちにはあります。

人込みを避けたほうがいいのは大人も子供も同じです。でも、外で少し遊んだりすることまで止めないで上げてください。

新型コロナウイルス4
令和2年3月2日)

お子様をお持ちのすべての方に、お伝えしておきます。

2/26(水)の国会答弁で加藤厚生労働大臣がおっしゃったことを信じないでください。

お子さんでも4日待ってから受診なのかという質問に「子供は重症化しにくいことが分かっているので、子供でも同じです。」とおっしゃっていました。

この答弁はあくまでも「新型コロナウイルス感染だった時の対応」です。

お子様の発熱原因はほかにもたくさんあり、まだまだ出ているインフルエンザはじめ、特に4か月以下の乳児の方の発熱は40%ほどが細菌感染と言われています。

見分けがつかないまま乳児が細菌感染を4日も放置されれば、おそらく、化膿性髄膜炎という新型コロナとは致死率も後遺症率も比べ物にならないほど重篤な病気になってしまうでしょう。

加藤厚労相は医師ではありません。

影響力のある方の不用意なご発言に対してはいささか憤りも覚えますが、どうか、どうか、4日もお子さんを放置しないでください。

新型コロナウイルス3
令和2年2月25日

予想通り、だいぶ感染が拡大してきましたね。

現場の医師たちはかなり前からこの状態を懸念していましたが、やはりという感じです。

当院の新型コロナ感染疑いの方へ用の対応をトップページに載せてありますので是非ご覧ください。

それとともに、これは完全に私の意見で、専門家からのアドバイスとしてというわけではないことをお伝えしたうえでお話ししますが、皆さん、原点に戻りましょう。

テレビで連日、感染者がどこに行ったとか、どの辺が危ないとか、風評被害のもとを作り続けていらっしゃいますが、正直なところ、「本当に空気感染しないの?」と思われる感染(厚労省職員の方など)もあり、かなり広範囲にウイルスがいると想定されるため、考えるべきはそこではないと思います。

現状、保健所の相談窓口でも区別はつかないので、重症の方にのみ指定病院での検査と治療を勧める役割が主体とのことでした。

国内で何例目とよくテレビで入っていますが、重症者か、その接触者しか検査対象にならないのであの数はあてになりません。

軽症者は検査対象でないため、検査しないから数に入っていない方が多くいらっしゃるはずです。

だれが、とか、どこがとかではなく、自分がどうかを考えてください。

感染が起きないようによく手洗いしていますか?うがいは?睡眠はどうですか?

検査手段がないことで、医師コミュニティーの中ではどうしようもないという声も上がっていますが、そもそも、インフルエンザ、RSなど検査キットなしに治療してきた時代だってありました。

インフルエンザの特効薬がこんなに広く使われない時代もありました。

今こそ、医師の腕の見せ所です。

検査に頼らず、重症かどうかを見極め、重症化しそうかどうかも見極め、必要な治療の判断をしていく。医師の原点です。

治療手段はありませんが、お子さんの具合の判断、体力を保つために水分や、食事をどう与えるか、お母さん方の腕も見せ所です。

そして人間として、情報に振り回されず、他人を感染源として卑下したり差別したりしないでいられるか、人間性が試されています。

感染者の家のドアを封じ込めたり、マスクをしていない人を殴ったりする映像を見てあさましいと思いませんでしたか?

感染した方がどこに行ったかなど、検索する行為だってそれと大して変わりません。

感染が広まってしまうと、もう感染源はどこにあるかわかりません。

中国の方だからと変に避けたりする行為に意味はないのです。

要は、感染しないようには自己管理を、感染してしまったら通常の風邪の対応で、具合が悪い時には早めの受診をという普通の対応が求められているのです。

あの東日本大震災の悲劇をなんのパニックも起こさずに乗り越えた国民の皆さんを私は信じたいです。

そして、その国の国民の一人として恥ずかしくない対応をしていきたいと思います。

花粉症
令和2年2月17日

そろそろ花粉の気になる時期になってきました。

例年ひどい花粉症をお持ちの方は、辛抱の数か月になることと思います。

特に受験など控えた方は集中できないなどの弊害もあるかもしれません。

花粉症の対策について

以前にもお書きしましたが、花粉症の対策はいくつかあります。

この時期にやる方法は内服や点鼻、点眼などするしかありませんが、5月末からは舌下療法を開始するという手もありますし、そこまででもなく、一時的に来年のこの時期を抑えたい方でしたら皮下注射療法もあります。

本来の皮下注射療法は舌下と同じで何年もやるものですが、皮下注射療法は舌下療法に比べて効果の出るのは早いようです。

しかし、痛みが伴うのと、高価であること、12歳以上のみ適応があることから継続治療よりは、花粉症ではこの時期だけの治療としてお考えいただくのも手だと思います。

検査を行うため、開始には少しお時間がかかります

ただ、開始前に血液検査が必要になりますので(結果までに1週間ほどかかります)、今からやるのでは受験生の方には間に合わないかもしれません。

来年受験という方、ご相談いただければと思います。

お薬のご相談もお受けいたします

また、花粉症の薬も程度に応じて複数あります。

今までの薬を変えるだけでだいぶ楽になる方もいらっしゃいます。どうぞ、一度ご相談ください。

新型コロナウイルス2
令和2年2月10日

先週に続き、新型コロナのお話です。

発生が中国で確かな情報がなかなか出てこないのでわからないことが多いですが、わたしは重症化されている人数より、軽症、もしくは軽快された方の情報が欲しいです。

どうしてもニュースは話題性を求めるあまり、重症の方に焦点をあわせて伝えられますが、国内発生の方々は皆さん軽症のようです。

死亡者数が正しい数字と仮定すると、その強さはインフルエンザくらいなのかな?と思っています。

また、衛生環境と医療環境を加味すると、日本では重症化する方はもっと少ないのではないかとも考えられます。

10年ほど前に新型インフルエンザの発生に伴い、同じく世の中がパニックになった記憶があります。

ワクチンが不足し、10人分1瓶のワクチンのみが出回り、10人一度に打たないと破棄するしかないという矛盾した情勢の中、ワクチン接種の優先順位まで指示された記憶があります。

この新型インフルエンザは今では普通のA型インフルエンザとして扱われ、おそらく昨年11.12月の流行もこの「新型」であったであろうといわれています。

何年かのちに新型コロナウイルスもこのような相手になるのではないか?とも思います。

SARSの時の重症具合と少し違う印象があるのです。

まだまだ不確定な状況

とはいえ、情報が少なくまだ確定的なお話ができません。

国内発症がある現在、もはや武漢市への渡航歴は診断の決め手にはなりません。

また、感染拡大の防止措置も政府が本気でやっているとは思えないほど甘い措置しかとられていません。

その状態で感染拡大が防げるとは到底思えません。

しかし、過度に恐れる必要が本当にあるのかをしっかり見極めていきたいと思います。

また、感染を疑われた方を差別するようなことは言語道断です。

新型コロナウイルス1
令和2年2月3日

なんだか、未だに正体の見えないウイルスが広まっていますね。

よくテレビでコメンテーターの医師たちが発言を求められていますが、「知らないものは答えられない。」というところではないでしょうか?

医師の知識は情報と経験から成り立っています。見たことのない病気はどんな医師でもわかりません。

そんな中、なんだかマスクがひどいことになっていますね。

でも、冷静に考えてみてください。武漢市で爆発的に出ている感染者、どこで感染しているのでしょう?

もちろん、まだこんなに騒がれる前に感染し、潜伏期だった方の発症もあるでしょうが、武漢市の病院の映像を見てこの待合室での感染がどれだけあるかとぞっとしました。

でも、あの方たちみんなマスクされていましたよね?

何重にもマスクをするとか、N95マスクだとか、いろいろ言われていますが、結局「マスクでは感染防御はできない」というのが真実ではないでしょうか?

マスクは感染防御にはなりません

以前にもお話ししましたが、理論的にマスクは、感染している人がほかの方にできるだけうつさないようにする機能はあっても、ウイルスは容易にマスクを通り抜けるため、感染防御にはなりません。

病院のスタッフの重装備をご覧になってください。SARSの時に経験しましたが、あれが感染防御スタイルです。

マスクだけではだめだと病院ではだれもが知っています。

ただ、ほかに防御方法がないため、手洗い、うがい、マスクで「しないよりはいいかもしれない」防御策をとってくださいという話をしているだけです。

なので、過度にマスク神話を信じて買いだめすることにはあまり意味はないのです。

健康に過ごすことが感染予防で一番大事

先日、シューイチの名越先生がまさに正論をおっしゃっていました。

「もちろん、手洗い、うがいもしたほうがいい、マスクもしないよりしたほうがいいかもしれませんが、その程度のものです。それより、感染を予防するのに大事なことは、のんびりすごすことです。」

これぞ正論だと私は思います。実は、わたしは診療中マスクはしません。

マスク姿はお子様たちを怖がらせてしまうからですが、でも、滅多に感染することはありません。

それでも年に1、2回しまった!と思う時があります。

寝不足や、ひどく疲れているときはすぐ感染してしまいます。小児科は感染症がほとんどですから、その効果はてきめんです。

どうか、ネットなどでここぞとばかりに普段よりずっと高く売っているマスクなどに手を出されないようお勧めいたします。

抗インフルエンザ薬について
令和2年1月27日

先週に引き続き、もう一つの誤解をお話しします。

2:ゾフルーザの耐性について

昨年のシーズンから出てきた1回飲みの錠剤です。

発売当初は一番効く薬と言ってもてはやされましたが、耐性の発現があったらとたんにまるでゾフルーザだけが耐性ウイルスがいるかのような報道に変わりました。

ところが、以前にお話ししたとおり、インフルエンザウイルスはとても変化しやすいウイルスのため、現在どの薬にも耐性ウイルスは存在します。

この耐性が、細菌の「耐性菌」と誤解されやすいのでお話ししておきます。

そもそも耐性菌は、どうやって作られていくのか?

それは、効くか効かない程度の抗生剤をだらだらと使用することによって、まるで細菌を鍛えているかのような状態を作り出すことによって生じます。

一回一回をしっかりした抗生剤を用いて短期に治療していけば、むしろ耐性菌は生じにくいはずです。

耐性菌はその人の体内にとどまったり、他人にうつったりしていきます。

しかし、耐性ウイルスは、そのような長期の問題ではなく、今、その方の中で効くか効かないかの問題として存在します。

耐性ウイルスの方から他人に耐性ウイルスがうつるわけではありません。

また、体内にとどまることもありません。なので、ゾフルーザだけを過度に敵視するのもどうかと思います。

また、特にB型に対しては耐性は確認されていないため、個人的にはBの時はイナビルよりも頼りになると思います。

報道は、表面の話しかしてくれません。

裏面からも見ないと物の本質はわかりません。

報道の在り方も問題ですが、踊らされないように、だまされないように知識をお持ちいただきたいと思います。

抗インフルエンザ薬について
令和2年1月20日

現在インフルエンザの薬と言われているのが4種類あります。

飲み薬ではタミフル、ゾフルーザ(残念ながら耐性の問題で顆粒の発売が見送られ、現在錠剤しかありません)、吸入薬ではイナビル、リレンザとあります。

その他、麻黄湯による治療も上記ほどではありませんが、有効とされています。

このインフルエンザ薬に関して、いくつかの誤解がありますので、まず今回はそれに触れさせていただきます。

1:タミフルによる異常行動

これは、もう15年以上前にとあるNPO法人の先生が言い出し、マスコミが飛びついた問題です。

当初からタミフルによる異常行動なのか、インフルエンザによるものなのかはそのNPO法人の先生も何の証拠もなく騒いでいた状態ではあったのですが、3年前に内服していた方の中での異常行動の発現率と、内服していない方の中での発現率が変わらないという証明がされ、異常行動はインフルエンザそのものによるものだということになりました。

そのため、10代の方のタミフルも解禁されております。

「危ないかも!」という報道はとてもされた割に、「大丈夫」という報道は皆無でした。

私としましては、おいおい、日本の報道機関大丈夫か?と思ってしまいますが、タミフルはそれほど危ない薬ではありません。ご安心を。

長くなりましたので、以後は次回とさせていただきます。

では、皆様良い1週間を。

なんかおかしい
令和2年1月14日

このところいろんなことがなんかおかしいと思いませんか?

温暖化に伴ってなのか、ウイルス業界も変な時期に変なものが流行ったりしています。

人間界でも、改正児童虐待防止法で子供をたたいてはいけない、どなってはいけないということになりました。

もちろん、虐待は止めなければいけません。でも、法律で禁止ってなんか変じゃありませんか?

一緒に暮らしていれば、叱らなければいけないことも多々あります。

人様に害を与えるようなことをしたら、親だって悲しいし、たたきたくもなる。

でも、そういう時って愛情から叱るんですよね?叱ったりたたいたりしている分親だって痛いし悲しいんです。

そういうのって必ず子供にも通じていて、叱られたから、どなられたから親を憎む子なんていやしないです。

そこには他人がわからない、確固たる信頼関係と愛情があるからです。

虐待だって、必ずしも弱い者いじめではありません。

育児というとてつもない重労働に耐えかねて、もしくは将来に対する大きな不安から虐待してしまう方だっているんです。

巷の傷害事件と同じように扱うのは間違いだと思いますし、小児科医たちは虐待も親子関係の病気だととらえています。

叩きたいわけじゃない、どなりたいわけじゃないそれでも叩いてしまう、どなってしまうと苦しんでいる人たちに、法律で禁止って………。

そんな薄っぺらなもんじゃないでしょう。

だからもし、もしもですよ、これをお読みの方の中にそんな感じで悩まれている方がいらっしゃるなら、それは病気の一つですから、病院に相談してください。

相談相手は警察じゃありません。医師です!

なんか、病気の症状を法律で禁止されてしまったようで、「変な感じ」はどうしても拭えません。「病気にならないように」と法律で言われている感じがします。

議員の先生方、官僚の方々、人間とは、親子とはそんなに単純なものではないのではないのでしょうか?

あけましておめでとうございます
令和2年1月6日

今年もまた始まりましたね。年末年始はお休みをいただいてご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。皆様無事に新年をお迎えになりましたでしょうか?

冬場は毎年ではありますが、インフルエンザをはじめ様々な感染症が流行してきます。

待合室でお待たせする時間も増えてしまうかもしれません。

できましたらそんな時間を少しでも減らすべく、アイコールでのご予約と、順番に沿ったご来院をいただけるよう、ご協力お願い申し上げます。

インフルエンザ感染の可能性の高い患者様(ご家族が感染していらっしゃるなど)は、別室へご案内いたしておりますので受付窓口で教えてください。

また、どうしても他の患者さんとの接触は避けられませんので、ご希望の患者様に個人用空気清浄機をお貸し申し上げております。

お熱のない患者様が対象となりますので受付でおっしゃってください。

混雑時こそ、さらに、少しでもつらい方をお待たせすることのないよう、また、院内感染のご心配のないよう努めてまいります。ご協力のほどお願い申し上げます。

2019年上半期の院長コラムはこちらからご覧ください。

2019年下半期の院長コラムはこちらからご覧ください。


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