院長コラム

子どもの新型コロナワクチン
令和3年6月28日

ファイザー社製ワクチンコミナティーでは、12歳以上の適応がすでにとおり、現在6か月から11歳までの子供の臨床試験第2相が行われています。

ネット上では、ワクチン反対派が子供のワクチンに対して何やら騒いでいるようですが、「子供か重症化しにくい」という言葉に皆さんだまされていませんか?

5月までのデータで、子どもの重症化率5.7%、これは、成人の重症化率と比べれば低いのですが、すでに1,000人以上の子供が重症化している計算になります。

1,000人がどういう数かというと、皆さんが受けられているMRワクチン。

麻疹、風疹ワクチンですが、定期接種になっているにもかかわらず、日本はまだ麻疹輸出国として有名で、2019年の段階で年間700人の患者さんが出ています。

麻疹はかかるとかなり重症ですが、全員が重症化するというわけではありません。

つまり、700人より少ない重症化する麻疹のためにはワクチンは打つけれども、1,000人以上重症化した新型コロナのためにワクチンは打たないでもいいという理論が生まれているのです。

確率が低いということは、そうならないという意味ではありません。

そして、重症化してしまったご本人にとっては100%の確率なのです。

以前も書きましたが、ワクチンの副反応の考え方を間違えている方がとても多いと思います。

ワクチンによる弊害は、「健康な状態と比べて」と考えるものではありません。

その考え方をすると、いかなる副反応も受け入れてはいけないことになります。

「かかった場合と考えて」どちらがいいかと考えるべきなのです。

長―く、長―く平和な時代を過ごし、平和ボケしきってしまった日本人にとってはワクチンによって発熱することが、許せないことなのかもしれませんが、かかったらそんなもんじゃありません。どちらがいいですか?

集団免疫を得るには最低で70%の人の接種が必要です。

むやみにワクチンに反対するのも一つの意見だとは思いますが、みんなが受けてくれている恩恵を反対派の方も受けていることを忘れないでください。

そして、そんな「あわよくば」自分はリスクを冒さず、恩恵だけ受けようとする人が増えたら、集団免疫は出来上がりません。

世の中にはワクチンを受けたくても受けられない病気の方も大勢いらっしゃいます。

その方々こそ、集団免疫の恩恵を受けるべきであると思います。

ネットの根拠のない情報に振り回されず、正確な情報を得てください。

そのうえでちゃんとご判断いただきたいと思います。

薬って飲むべき?
令和3年6月21日

なんか、コロナのことばかり書きすぎて飽きてしまったので、今回は全然別のお話をしようと思います。

近年、何となくナチュラル主義の流行のように、「薬は必要ない!自力で治せ!」が流行っている気がしますが、実際どうなんでしょうか?

古い資料ですが、1996年に国立公衆衛生院(現国立感染症研究所)の西田先生が出された論文によると、1920年の乳児死亡率は171.6/1000人であったのが1985年には5.6/1000人に低下しています。

当時の死因のほとんどが感染症でした。

もちろん、点滴や検査技術の向上もありますが、この数字の改善に大きく関与したのが抗生剤です。

中には抗生剤の耐性問題から、抗生剤など飲ませるべきでないとかたくなな意見をお持ちの方もいらっしゃいますが、その抗生剤が死亡を1/30にもしてくれたのも事実です。

多大な恩恵にあずかっておきながら、自然回帰論は、いささかコロナ前の「平和ボケ」を思い出させられてしまいます。

ちなみに、抗生剤で治すと免疫がつかないというのは大ウソで、ちゃんとつきます。

医師にもいろんな考えの方がいて、例えば、インフルエンザのタミフルは解熱までの期間を1-2日早めます。

薬反対派の先生は、「1、2日しか変わらないのに飲む必要はない。」と言います。

でも、解熱剤では(これはラットのデータですが)「解熱剤を使い続けたラットは1日解熱までの期間が延びた」というデータをもとに、「解熱が遅れるから使うべきでない」という。矛盾していませんか?

私の意見といたしましては、必要な時にさっと、必要な薬を使うべきであると思います。

科学的データには、本人の体力の要素、つらさの要素、親御さんの気持ちの要素は全く入っていません。

データ化できないからです。

でも、私どもの治すのは人間で、お子さんで、そこにはご家族がいる。つらくて寝られない子供を一晩見ているより、解熱剤で寝られるようになってもらったほうが安心です。

咳で寝られない時、少しでも咳を減らして寝られたほうが体力負けしないで済むのも事実です。

さらに言えば、医師として現在の状態だけでなく、3日後、4日後の状態を見抜くことも大事だと思っています。

今は中耳炎になっていないけど、明日なる可能性が高ければ、ならないようにしておくことも大事だと思っています。

もちろん、未だに読みが外れることもあるし、そんなのなってから治療すればいいという先生方も多いでしょう。

ならなかったかどうかは実際わからないわけですし。

でも、なるまで待っていたから熱が出る、耳が痛い、治るまで時間がかかってしまう。

結果、そのほうが多くの薬が必要になったりします。

もちろん治しているのは本人なので、薬はあくまでも手助けです。

でも、そこにある助けを頑なに否定するんじゃなく、上手に使うべきじゃないでしょうか?

尾身さんが嫌いだったけど……
令和3年6月14日

この一年、尾身さんがテレビに出るたびに嫌な思いをさせられ、正直好きにはなれなかった。

政府が「コロナ怖い怖い運動」をやるときに、専門家として出ているにもかかわらず、政府の犬と化しているように見えたからだ。

その尾身さんが、オリンピックに異を唱えた。びっくりした。

やっと専門家として動いたのだと思った次の瞬間、政府から否定された。

そもそも、一年間みてきて切実に思ったのが、「専門家」とは何か?専門家の位置づけを日本は間違えているのではないか?ということである。

合衆国ではCDCという感染症の専門組織があって、今回の様なパンデミック時には政府より強い決定権を持っている。

それは、専門家以外のものがものを考えると、余計な利害が絡むからだ。

感染症は抑えなければならない、でも、「オリンピックはやりたい」。

この「やりたい」が感染症対策に邪魔になることがわかっているから、CDCに大きな権限を持たせている。

その代わり、責任もCDCにある。実にシンプルで、ごもっともだ。

国民の命が一番、経済は二番、利害はそのあと、という構図がわかりやすい。

では、日本は?

この一番、二番、その他が時として崩れ、時としてもどし・・・なんてことをやっている。ブレブレだ。

欧米から見たときにどんな風に見えるだろう?

そもそも、私は政治をやっている人たちがどれだけ感染症について素人であるのか今回のことでよくわかった。

彼らの感染症の知識はうちの娘たち(高1と中1)にも劣るレベルだった。だから「やりたい」が出たときに、ぶれる。

「この状態では普通オリンピックはやらない」。当たり前だ。

でも、普通でないことをしたいからごたごたといろんなことをする。

皆さんはあまりご存じないかもしれないが、新型コロナの個別ワクチン接種(クリニックで接種するもの)には市や、国から補助金が出ている。

別に補助金欲しさにやっているわけではないが、これがとても奇妙である。

補助金は「7月末まで」なのだ。

つまり、7月末までにできるだけ多くのクリニックで打ってください。そのあとはご自由に。ということらしい。

7月末?つまりオリンピックに向けてということだ。

私の目的はコロナの流行を抑えること、そのために一人でも多くの方にワクチンを届けること。オリンピックをやることではない。

くれるというものは断らないが、なにやら片棒を担がされたようでとても嫌な感じだ。

穴場ワクチン会場
令和3年6月7日

さて、6/8より当院での新型コロナワクチン接種が始まります。

当初、6/1の市報に載せていただくという話で8日開始としたのですが、途中で間に合わないとの御連絡をいただき、仕方なく穴場となってしまいました。

でも、皆様よく探されているようで、お陰さまで6/8分はご予約がいっぱいとなっております。

今回の方々が3週間後に2回目の接種がありますので、ご予約は3週単位でとらせていただいており、次回が6/15,22となり、その後は7/20からのご予約となります。

週に100人を越える接種を予定していらっしゃるクリニックは市への予約となりますが、当院は40人ほどなので直接ご予約をいただいております。

小回りが効く分、私はこのやり方がやりやすいと思っておりますが、この後、65歳以下の方々の接種の時はもう少し枠を増やす予定です。

また、万が一ワクチンに余りが生じたときはホームページで逐一ご希望の方を募る場合がありますので、マメにチェックしていただけると幸いです。

早くお届けしたい気持ちと、ミスをなくお届けする当然の義務と、通常診療の方にご迷惑をおかけしない、3者の両立を考え、出した結論です。

穴場クリニックではありますが、正規の接種です。ご希望のかたはお電話で御連絡お願いいたします。

ワクチン接種始めます
令和3年5月31日

6/8(火)から火曜日午後に新型コロナワクチン接種を始めます。

当初はご高齢の方で始めますが、6月後半から65歳未満の方にも接種券が順次配布される政府の方針のようなので、接種券きしだい、どなたでも受けられるようになります。

また、基礎疾患をお持ちの方は自己申請性だそうなので、市へのお問い合わせをお願いいたします。

さて、巷ではオリンピックが歓迎されない形で無理くり準備を進められているようですが、オリンピックをもしやるなら、間違いなく感染拡大の引き金になる。人が動くんだから当たり前です。

その前にどれだけの人にワクチンを届けられるかが勝負でしょう。今週終わりに私もやっと二度目を受けます。

早く受けさせていただいたもの達の責任として、早くみんなに届けるのは義務だと思っています。

当院の患者さんが対象になってきたら、ワクチン時間を拡大していく予定ですので、皆さん、あと少しだけ待っててくださいね。

ワクチン差別
令和3年5月24日

15日から東村山では85歳以上の方の接種が始まっています。

医療関係者が14日から始まったので、多くの先生方や看護婦さんは自分の接種の前に老人に接種している状態ですが、多数の先生が休日返上で参加され、ほんと頭の下がる思いです。

現在一日約500-600人の状態で稼働中ですが(水曜以外)、手ごたえからするともう少し増やせそうなので、今後どんどん加速できるよう呼び掛けていきたいと思います。

当院でも6月から個別接種を始める予定です。

詳細が決まりましたらホームページに上げますので、まだご予約されていない高齢者の方々、その後ご家族の方は今しばらくお待ちください。

なんで小児科で高齢者ワクチン?と思われるかもしれませんが、だっていずれは親御さんやお子様に接種をすることになります。

それを少しでも早くできるように、微力ながら努力していきたいと思っています。

さて、多くの方にワクチンがいきわたると、予想されるのがワクチン差別です。

ワクチンの終わった方は自由で、まだの方は「新しい日常」のまま・・・。

優先順位があるためになかなか本当に必要としている働く世代にいきわたっていません。

でも、思い出してください。ワクチンの有効性は97%程度。

100人に3人は有効な免疫ができません。これは、宝くじに当たるよりずっと大きな確率です。

ではなぜワクチンを打つのか?これは集団免疫のためです。

つまり、個人の免疫がどうのではなく、コロナを流行らせないために多くの方が接種するのです。

流行しなくなるために5−7割の接種は必要とするならば、65歳以上の方の接種が終わった段階で約3割。これが7月末。5割に達するのは恐らく9月末くらいになるでしょうか?

流行がなくなれば慌てて打たなくても大丈夫という気持ちになれるでしょう。

個人的な意見ですが、何歳以下は未定ですなどとされるとどうしても不安になる。

未定ってことは打てるかどうかもわからないってこと?と思ってしまいがちです。

ワクチンアプリもあまりあてになりません。

未定じゃなく、たとえずれてもいいから長期の見通しと計画を言ってほしいものだと思います。

自分がいつ打てるかということは、気分的にですが、いつまで頑張ればいいかのゴールが見えるからです。

ここまで約一年。みんなよく頑張りました。

国によってはもうゴール間近の国もあります。でも、世界が元通りになりには世界が集団免疫を持たなくてはなりません。

自分だけ早くてもダメなんです。少しでもはやく多くの方にワクチンを。

正直、個別接種は医療機関にとってあまりメリットはありません。でも、もっと多くの先生方にご参加いただければと思います。

コロナワクチン接種
令和3年5月17日

全国の6割以上の医療関係者が接種を終える中、ようやく東村山の医療関係者の接種が始まりました。

7月末に高齢者の接種を終えられない自治体が2割ほどだそうですが、このままでは確実にその仲間入りです。

都心のワクチンが進めば、感染の本拠地はこういった遅れている地域になってくるはず。その前に急いで接種していかなければ東村山は惨劇の舞台と化すでしょう。

私も休日返上で(どのくらい返上かというと1か月の休みが2日くらいかな?)接種に出かけますし、まもなく始まるであろうクリニックでの接種もやっていく予定です。

とにかく早く若い世代の接種を済ませなければいけません。

何度も言うようですが、若い世代から始めればより早く感染の流行は抑えられるはずですし、変異株が若い人でも重症化するのであれば、優先接種順位は百害あって一利なし、となってきます。

状況が変わってきたので、じゃあ打てる人が打てるときに接種していきましょう、と変換できるだけの柔軟さは残念ながら日本政府や公務員にはないでしょう。

なんなら民間に委託していただいたほうがもっとうまく、スムーズにできたんではないか?と思われる状況になってきそうです。

少しでも、物の考えられる人が政府近辺にいることを願いながら、とりあえず目の前の接種に尽力していきたいと思います。

緊急事態宣言延長
令和3年5月10日

はーって感じですね。そもそも、「連休で検査数減少によって感染者数が減っているから実際は減っていないので」って実際の数をだれが知っていての話なんでしょうか?

ニュースを見るたびイッラっと来ているのは私だけ?と思いながら、今回のコラムです。

さて、変異株のことも言われていますが、どうやらこいつ、今までのコロナウイルスに比べて湿度と温度に強いみたいですね。

つまり夏になったから減るという現象は期待できないかもしれません。

ずいぶん前に書きましたが、ウイルスの流行は、生物の栄枯盛衰と似ています。

その時の環境により強いものが勢力を増していく。インフルエンザや手足口病はアルコール消毒の普及とコロナの勢いですっかりなりを潜めました。

そのかわりライノウイルスというアルコールに強いウイルス(一般的な鼻風邪のウイルス)が我が物顔で流行っています。

ところが、このライノウイルス、面白い実験結果が出ています。

ライノウイルスと新型コロナウイルスを同時感染させたラットで新型コロナウイルスの増殖が抑えられたというものです。

つまり、鼻風邪をひいている方では新型コロナウイルスにかかりにくいのではないかとうい可能性が示されたのです。

自然現象ってすごい!!!と勝手に感動していたのですが、みんながじゃあ鼻風邪をひきましょうというわけにはいきません。

やはりワクチン。

現行の高齢者優先の接種は、戦争において本土に兵力を集めて前線に武器を持たせないやり方です。

それで勝てるわけないと思うのは私だけでしょうか?まして、変異株が年齢関係なく重症化させるのであれば、優先順位などと言っている場合ではない。

「受けられる人が受けられるときにどこででも」とやらない限り、いつまでも何とかの一つ覚えの「緊急事態宣言」を繰り返し、根拠もなく延長し、自ら政権の寿命を縮めていくだけです。

イギリスや合衆国の例を見てもワクチンが有効なことは明らかです。

個人の免疫のためじゃない、集団免疫をつけないとウイルスはいなくなりません。

そのためには最低70%の方が免疫をつけること。そうすればウイルスとの戦争に勝てます。

何をすればいいのかはわかっている。道具も来る。協力する人員もそろっている(土日は20人以上の医師が手をあげているのに、場所がないからと6人までの協力しかできない状態。)やらせないのは誰だ?

ワクチン
令和3年5月3日

5月15日から85歳以上の方のワクチン接種が始まります。

これをかいているのは4月30日、たぶん今日からワクチンの予約が始まると思います。

でも、接種する私たち医師の接種はまだなばかりか、自分がいつ接種に行くのかもまだ知らされていません。

なぜならば、平日はどの先生も自院の仕事があるので、接種に協力できるのは休みの日になるからです。

とすると、土日が医師が多く、次いで木曜は人がいるけれどもその他は人が足りないことになる。

当然のことと思っていたら、どうやら予定的にはどの日も同じ人数のつもりだったようで、でこぼこになってしまったんですね。

で、あれば土日の接種人数を増やして平日を少なくするしかない。しかし、人を増やしても場所がない。

ということを今週やっていましたんで、はてさて、どうなっているものか。

ただ、一つ確実なことはこのままではワクチンのだぶつきが起こる。

ワクチンが来ているのに接種する人がいないから進まないという事態が起こる。でも、接種する人がいないんじゃない。

曜日で偏っているだけで、多くの医師が休日返上で協力を申し出ているんです。

でも、土日に協力を申し出ても多くの先生が断られ、平日足りないという。これは、接種計画のミスで、市の責任です。

土日の会場の拡大をお願いしておりますが、私一人ではどうにもならないかもしれない。どうか、早く接種をしていくために市民の皆様も市に対して声をあげていただきたく存じます。

東村山はただでさえ接種が遅れています。

この上進みが悪ければ、感染者がこの市に集中して発生することがあり得ます。

周辺に遅れないように免疫をつけていかなければいけません。100年に一度の危機です。緊急事態です。どうか、市の職員の方もご協力お願い申し上げます。

昨日の東京都のコロナ感染者数いえる方
どのくらいいらっしゃいますか?
令和3年4月26日

連日何人、何人といわれ、すでに耳にタコ状態で、毎日の感染者数を毎日チェックされている方も日に日に減っていることと思います。

そしてまたもや緊急事態宣言。緊急事態というのは、緊急の時だけ言われるべきであって、通常のほうが短いとその言葉の効力はとても低くなります。

そして、前回のように基準もなくだらだら長引かせられると誰も従わなくなります。結果は目に見えている感じですね。

もし、私が政治を取り仕切る立場なら皆さんに約束します。最後の緊急事態宣言ですと。だから、厳しくても従ってください、とします。

そして1か月と明確な区切りをつけて、その間に総力を挙げたワクチン接種を行います。

前回も書きましたが、変異株が増えている今、感染を抑えたければ無駄な優先順位をつけるべきではないと思います。

本当に免疫をつけておいてもらいたい方は外界と接しなければいけない方々、20−50台の働く人々です。

申し訳ありませんが、活動範囲の狭い老人の方はそのあとでもいいくらいです。

なぜならば、ワクチンの意味は個人の免疫よりは集団免疫の効果を考えるべきだからです。

ウイルスを伝搬する人がいなくなれば、自然と家にいる人たちが守られるからです。

おそらく、老人の方々を先に接種するより、働く方の接種を先にすればウイルスの流行は数か月早く終息すると思われます。

この集団免疫の考え方は医療に携わる者は肌で感じていますが、一般の方には少しわかりづらいと思います。

なので、政治家の方はぴんと来ないでしょうけれども、専門家たちはそれをちゃんと伝えなければいけません。

ワクチンは冷凍庫においておいても何の役にも立ちません。9月末までに全員分のワクチンが来るなら、10月中には全員に接種すべきです。

公立病院に勤めているとき、「公務員の方々はできない理由は100くらい並べるのにできる理由は考えない」と何度も衝突しました。次の冬が来る前までが勝負です。

できるかできないか、全力を出して努力する、できうることを全てする。

自粛して引きこもっていても感染は無くなりません。

馬鹿の一つ覚えのように緊急事態宣言を出せばいいとするから誰も従わなくなるんです。

小池さん、あなたは頭のいい方のはず。お疲れでしょうが、あと一歩考えてみてください。

ワクチン ワクチン ワクチン
令和3年4月19日

やれやれ、きっと混乱すると思っていましたが大混乱ですね。

やっと開業医に順番が回ってきたと思ったら、我々の開始が5/14。市内の高齢者の方の開始が5/15だそうです。

自分達が打っていないのに大勢の方に接して接種するのには抵抗がありますが、そんなこと言っていたら高齢者のかたも打てなくなるので仕方ない。やるしかありませんね。

でも、東村山市は会場で医師が受けてはいけないんだそうで、何でも医師ぶんの管轄は都で、市民の管轄は市だからだそうです。

国家の有事にまだそんなことを言っている頭の固いやからが足を引っ張るのは世の常でしょうか?

とはいえ、変異ウイルスが蔓延すると、高齢者優先などと言ってはいられない。むしろ、仕事で外に出る方々が優先の方が効率がいいはず。

この辺の変更ができるかどうかが、政治の能力があるかどうかかな。

我々が打てる人数が増えれば、予約枠が増えるそうなので頑張ってバリバリやります。あと少しお待ちください。

ワクチン後進国
令和3年4月12日

日本はずっとワクチン後進国といわれています。

感染を予防するためのワクチンで何か起こってはいけないとされる考えが強いからです。

現にあらゆるワクチンの導入が遅れてきました。認可もかなりの年月をかけて行うことが常習化され、それが当たり前になっていました。

新型コロナワクチンについても同じです。

開発はともかく、購入についての出遅れと、消極的な姿勢がアメリカやイギリスに比べて半年以上の遅れを出す結果になってしまいました。

ちなみに市内の開業医はまだ打てていません。

世界的なパンデミックを終わらせる方法はひとつしかありません。多くの方が免疫を持つことです。

それには方法は二つ。かかるかワクチンを打つかです。

いくら自粛しても感染は決して終わりません。ワクチンが行き渡るまで第4波ばかりでなく何波でも起こりうるでしょう。

ワクチン接種で何か起こってはいけないという考え方は、接種と健康な状態を比較した結果変わらないことを望む考えですが、間違っています。

流行下では接種と感染したときのリスクを比べなければなりません。ワクチンのリスクはその考えに乗っ取って考えられています。

このまま感染するのを待ちますか?それとも接種しますか?という選択を迫られているのです。

前にも書きましたが、接種対象でない、もしくは優先性の少ない子供たちを守るためには多くの人たちが迅速に免疫をつける他ありません。

私も休日返上で可能な限り接種に参加する予定です。

どうか皆さん、早く、多くの方に免疫が付きます様ご協力をお願い申し上げます。

新型コロナワクチン
令和3年4月5日

本来なら現在自分の住んでいる場所のワクチンの進捗状況を逐一知るべきですが、皆さんたぶんご存じないでしょう。

八王子市では高齢者にワクチンクーポン券が届けられているようですが、残念ながら東村山市はかなり遅れているようです。

現在ワクチンは届いているものの、基幹病院内の接種ですでに1か月半を費やしており、4月中頃からその他の病院、私どものようなクリニックは早くても4月末(八王子では高齢者の接種が始まってから)になるとのことでした。

市民の皆様、65歳以上の方が次の順番ですが、5月後半になりそうだということです。

感染状態を見るとワクチン接種こそが唯一無二の蔓延防止手段である状態で現状態でこれだけ遅れられるのはとても残念です。

また、市民の皆様にもっと早く逐一情報を伝えてもらいたかったのですが、残念ながら私どもへの連絡もつい数日前に来たところであり、全くわからないまま1か月半を過ごしてしまいました。

こんな手順で本当に予定通りいくのかはかなり疑問ですが、できるだけ早く進められるよう呼び掛けていこうと思います。

また、情報が入り次第ホームページでもご連絡しようと思います。時々覗いていただけると幸いです。

春が来た
令和3年3月29日

日常に追われているうちにいつの間にか桜が咲き、散り始めていました。

卒業され、入学、入園を控えている皆さん、おめでとうございます。また、進級された皆さんもおめでとうございます。

大人にはただの3、4月ですが、皆さんにとっては大きな変化の時期ですね。

うちの子たちも二人そろって卒業、入学です。

新しい学校、クラス、先生には期待と不安とをもって臨まれることでしょう。でも、変わらないものもあります。

皆さんの後ろには、まるで空気のように当たり前にご両親がいつも皆さんの帰りを待っています。

時にがんばりすぎて体調を崩された時は、私ども医療関係者が皆さんを支えます。

だから、安心して、思いっきり新しい一歩を踏み出してきてください。

胸を張っていってらっしゃい。

なりたい職業ランキング
令和3年3月22日

先日小、中、高校生のなりたい職業ランキングが発表されました。

男子の1位は小、中、高校とも「会社員」、女子の中、高校の一位も「会社員」だったそうです。

個人的に医師がランキング外に転落した責任を感じるのは兎も角として、会社員???いやいや、聞く側にも問題があるでしょう。

会社員って言っても、みんなが同じ仕事をしているわけではないのに、なぜ会社員を一緒くたにするのか?

誤解を招くといけないので、初めに書いておきますが会社員という仕事をどうのと言っているんじゃなく、会社でどのように働くのか、何をするのかを問うべきだと思うのです。

自分の親を見て改めてその背中を追う気になってくれたのならいいけれど、彼らは、彼女たちは会社員になって何をしたいのかが全く見えてこないんです。夢がないように思えるんです。

お金を稼ぎたいのか?会社で一旗揚げたいのか?定時に仕事を上がってゲームをしたいのか?仕事よりも家庭を大事にするのが目標なのか?様々であるとは思います。

でも、ただ人にやとわれて言われた仕事をこなしているだけの人生を目指してほしくはないとも思います。

若者たちよ、どうせなら世の中を変えてみろ。

一人の力では変えられないというだろうが、やってもみないであきらめるな。

世の中は大きな塊じゃなく、一人一人の集まりでできている。その集まりをもってすれば世の中は必ず変えられる。

コロナの影響で人生観が変わった人たちもたくさんいらっしゃるとおもいます。

平和ボケしていた私たちにコロナはある事実を突きつけてきました。

人は誰でも死ぬという事実です。それが何十年後かもしれない。でも、明日かもしれない。

それは、今まで私たちがわかっていながら何となく見て見ぬふりをし、忘れていた、いや、忘れたふりをしていた事実です。

どんな仕事をするのでもいい、どんな生き方をするのでもいいけれど、やがて必ず訪れるその死ぬ瞬間に「ああ、楽しかった」といって死んでやろうじゃないですか。

そういう人生を若者たちにも送ってもらいたいと切に願います。

こんなところでコロナ差別?!
令和3年3月15日)

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、2.3週間前市内の小学校で新型コロナの患者さんが出たそうです。

しかし、私の知る限り誰にもうつらず、無事学級閉鎖が明けたようです。

感染を広められなかった学校の先生方、本当にすごい!

改めて敬意を表するとともに、パニックにならなかった親御さん方、児童の方々にも敬意を表します。

さて、当院では生活保護の方の診察もお受けしています。と、言うのは、受けていない医療機関も結構あるのです。

生活保護の方は保険証がありません。なので受診時に市役所に行って医療券というものをもらって受診をしなければいけないことになっています。

先日生活保護を受けていらっしゃるご家庭のお子様が発熱されました。

お電話いただいたので、診察可能な旨お伝えし、医療券をお持ちくださいとお伝えしましたが、市役所がくれなかったというのです!

医療券は大事な保険証の代わりのものなのでお持ちでなければ保険証をお忘れになったとき同様、自費での受診になってしまいます。

市役所に問い合わせたところ、ご家族が発熱されている方は市役所には入れません、とのことでした。

本当に?皆さんご家族が風邪症状とかあるとご自分が元気でも市役所入れてもらえませんか?

本人の熱のチェックとマスク着用はどこでもやっていますが、お子さんの発熱までチェックされていますか?

いやいや、それよりも具合が悪いから医療券が必要なのに渡さないって…。

私(医師)の判断でお母様は大丈夫だと伝えても無駄でした。

聞くところによると、コロナ患者さんの出た学校の生徒さんなので濃厚接触者でないかと疑われたようです。

でも、学年も違うし、何よりもう学級閉鎖も明けてからなのに…。差別としか言えないご対応です。

それよりも、コロナが始まって1年もたつのに東村山市役所は感染対策もしていないんでしょうか???

しっかりと換気等の感染対策をされていて、お互いがきちんとマスクをしていて、短時間の対応をとっていれば感染は起こらないことはもう皆さんご承知のところだと思います。

市役所は1年前のまま情報が止まってしまっているのでしょうか???

検査し、結局その方はただの風邪だったのですが、1年前を思い出しました。

過度の恐怖心、無知がこういったコロナ差別を生んでいました。未だにそういう方がいらっしゃるとは、しかも公の機関で!

前回のワクチン優先接種の中に自治体職員が医療関係者と並列になっていることに疑問を投げかけましたが、ここまでしているのであればワクチン、本当に優先でいります?最後でもいいくらいでは?

これが市役所全体の総意なのか、一部おかしな課での愚行なのかはわかりませんが、早急に役所全体で話し、見直しを求めたいと思います。

某小学校の方、お気を悪くされたかもしれません、ごめんなさい。

でも、同じ学校の方がこういう仕打ちを受けて傷つかれたことを知っておいてください。

こういうことこそをやめさせなければいけません。

緊急事態宣言再延長
令和3年3月8日)

首都圏で新規感染者の下げ止まりがあり、再延長されましたね。各メディアが緩みが原因とか言っていますが、これって国民のせい???

まあ、緊急事態宣言などという伝家の宝刀を軽々しく使って、勝手にやってるわくらいの感じに国民がなってしまっているのは事実として、本当に東京都の姿勢問題ありませんか?

どのメディアも言ってくれない事実がどうして隠されているのでしょうか?

前回書かせていただいたように、2月から東京都の保健所は濃厚接触者の特定をしていません。つまり、どういうことか。

濃厚接触者、例えば感染した方の家族であってもそういわれないため、隔離対象になりません。

無症状のうちは検査対象に見ならないため、自費検査となるそうです。

新型コロナは潜伏期が4〜5日あり、発熱の前から感染力が高まるため濃厚接触者にされなかった方は、感染3〜4日目あたりで他の方にうつします。

そして、発症したら医療機関で検査、新規感染者となります。

この連鎖で、感染拡大しないわけがありません。

現に濃厚接触者の特定をしなくなったところから2週間ほどで、つまり2月中旬から感染者の下げ止まりがあり、もしかしたら上昇に転じています。

保健所の業務が多かったのはわかりますが、濃厚接触者の特定は保健所にしかできない業務です。

未発症の方の隔離は医師にはできません。権限がないからです。

どうしてそんな大事な業務をやめてしまったのか?

今になって無症状の方が他の人にうつすかどうかの検証を始めているようですが、それって、先にしておくべきことなのではなかったでしょうか?

そして、この下げ止まりは国民のせいなのでしょうか?

私には都の失策のせいに思えて仕方ありません。

すぐにでも保健所業務をもとに戻さないと永遠に緊急事態から抜け出せないのではないのでしょうか?

ワクチン優先接種の怪
令和3年3月1日)

先日東村山市の新型コロナワクチン接種の本当にまだ大まかな接種計画がファックスできた。

もちろん自分がいつ打てるのか、いつ打つための戦力になるのかなど全くわからない。

わかっているのは、医療関係者までの接種は都の管理らしいということだった。

あれ?!あれれれ?!

医療関係者と同じ優先接種の欄に「自治体職員」がっ!!!

しかも、救急隊員などとは別にある。保健所職員でも無さそうだ。……市役所などの事務職員の人たちってこと?!

こんなこと全く報道はされていない。それにしてもどうして自治体職員が優先接種なのか?!

と、思っていると優先接種対象の医療関係者の人数が100万人多くなったとの報道。

まてまてまて、地方自治体の事務職員数は約100万人。

こそっとそこに忍ばせているのでは?!

南米では高齢者より先に職員に接種させた大臣が辞任したはず。

日本ではこっそり接種なのか?!

私の意見としては、その100万人分を一刻も早く高齢者100万人に回してもらいたい。

自分達が決めているから、自分優先などということが行われているとは思いたくないが、少なくとも自治体職員が優先にされていることは国民に知らせるべきことなのでは?と思う。

皆さんはどう思いますか?

たくさんいたはずなのに?!
令和3年2月22日)

今まで新型コロナに感染した累計のかたが東京都では約100人に一人となった。

一方、東京都での抗体保有率は約1%だった。感染後の抗体は半年以上もつことが証明されている。

と、言うことは東京都は100人に一人がかかり、その人たちが抗体を持っていると言うことだ。

あれ?!確か無症状の若者があちこちで感染をばらまいている的な話はどうなったのだろう?

つまりは結果的にほぼ取りこぼしなく感染者を拾えていたと言うことではないのか?

私も保健所の定義するところの「濃厚接触者」が緩いのではないかと不安に思っていたが、なかなか的確な区分けだったようだ。

さて、ご存じのかたは少ないと思うが、1月末からその保健所がPCRを一切やらなくなったそうだ。

業務を減らす目的らしいが、お困りの濃厚接触者のかたからの問い合わせがあり、当院でも発覚した。

業務軽減のために検査を減らす知らせは受けていたが、まさか、全くやらなくなったとは!

ちなみに当院でもそういうかたがどうすればいいか独自にあちこち問い合わせたところ、東京都の発熱相談センターにご連絡いただいて、検査機関につなげてもらうらしい。

でも、折角いい結果を出していた追跡調査を止めてしまって、今度こそ経路不明の感染者の増加になるのではという心配はぬぐえない。

感染者数が減ったのに保健所の仕事を減らしたままなのだろうか?

森発言
令和3年2月15日)

ようやく森さんの辞任で決着のついた女性差別問題ですが、若い方々はご存じないであろうバックグラウンドがあるのです。

森さんの世代の方は戦前の日本の経験者です。当時は女性差別は当たり前だし、子供の人権さえ危うかった時代です。

その頃教育を受けて育った世代が、現代の教育に価値観を完全に合わせることの難しさはどうしてもあるんじゃないでしょうか?

それは、いい悪いではなく、教育と言うものの怖さのひとつです。

さて、アフターコロナを私たちはそろそろ見ていかなければいけません。

このコロナの時代に育つ子に、私たちは本当に悪い影響を与えなかったでしょうか?

身近なところで言えば、大人のマスク姿ばかり見て暮らした小さい子が表情を読み取る力をつけることができたでしょうか?

他人を汚いと教えられ、さわるなさわるなといい続けられた子達は正常な友人関係を築ける様になるでしょうか?

教育は一番身近な洗脳です。

男が偉い、年長者が偉いと教えられた子達は知らず知らずそう思い、人が汚いと教えられた子達は友人と肩を組むことを躊躇するでしょう。

子供たちを正常な日常に戻してあげられるように、大変でも、大人たちは、日常を教えていってあげなければいけません。

いつかちゃんと正常な日常を取り戻すために。
と、多分森さんの一番嫌な口うるさい女医は思うのです。

ちなみに我が家は女系一家で、3匹いるフェレットのうち女の子は1匹なのに、彼女が女帝として仕切っています。

世の中は集団免疫でできている
令和3年2月8日)

今回の院長コラムはできれば是非おじいちゃんおばあちゃん達に知っていただきたいと思って書きます。

先日「朝まで生テレビ」(テレ朝)で新型コロナワクチンの是非についてやっていました。

そのなかで「やらない派」70代男性のご意見で「自分はいままで風邪もひいたこともないし、インフルエンザワクチンも打たなくてもかからないからやらない」というものがありました。

まあ、世代的にも「自分は健康だから大丈夫」とおっしゃる方も多いと思いますが、その健康、実は赤ちゃんたちのおかげだってご存じですか?

今はお年寄り向けに肺炎球菌のワクチン接種も始まっていますが、実は、赤ちゃんたちがやっている肺炎球菌ワクチンが定期接種になると、お年寄りの肺炎率が下がるのです。

接種を受けた赤ちゃんが老人になったらの話ではありません。

集団の中で赤ちゃんが肺炎球菌にかかりにくくなると、集団全体の感染率が下がるのです。

新型コロナウイルスワクチンもイスラエルでわずか20%の接種率で感染者が減ってきたというデータが出されました。

集団免疫は一般的には70%以上が抗体を持たないとえられないといわれているのにです。

今まで風邪にかかったことがないお年寄りも、それは自分のおかげだけでなく、みんながワクチンを打って守っているからです。

みんなが打ってくれれば自分は打たなくても安全になれると思う方もいるかもしれません。

でも、みんながそう思ったらどうなりますか?

特に今回のワクチンは15歳以下は適応がありません。打ちたくても子供は打てないのです。

どうか、皆様普段子供たちが痛い思いをして世の中を守ってきた恩返しを子供たちにしてあげてください。

大人が打たなければ集団免疫は得られません。

ワクチン陰謀説を持たれている方もいらっしゃると思いますが、ご自分の受けている恩恵にどうか気づいてください。

変異株は子供も襲うかもしれません。守れるのは大人の勇気だけです。

迷われている方、ぜひご一考をお願い申し上げます。

コロナの体制、これでいいの???
令和3年2月1日)

新型コロナウイルス感染症をめぐってなんだか国会が変なことになっていませんか?

そもそも、したくても入院させてもらえないのに、入院拒否をしたら罰則???隔離措置に違反したらならわかるけど、自宅にいるかどうかの選択権を国が奪うことなんてありえないと思うのは私だけでしょうか?

そもそも、ねじれているのはそこだけじゃない。

指定感染症2類の枠組みでは、保健所と指定病院の管轄ですべてを行うべきところ、パンクしたから一般病院や診療所も業務を行うことが「命令」となった。

ワクチンは指定病院優先。治療は保健所からの許可がないとできない。

あのね、任せるなら利権も手放さないと誰もやってくれないよ、とだれか言ってやってほしいくらいです。

さて、国は兎も角として、東村山では今のとこと累計(1年間での総数)の感染者、つまり新型コロナ感染を経験した方が約500人に一人です。

まだまだ少ないととるか、否かはそれぞれだと思いますが、もし感染してしまった場合、今の体制では圧倒的に間違えているところがあると思うんです。

井上和香さんが療養体験を語っていらっしゃいました。

保健所からの一日に1回の電話で体調を聞かれ、「入院したいですか?」と言われる。大丈夫と答えてしまうと一日自己責任で不安の中生活しなければならない・・・。

自宅で急変される方は入院先がないからではなくてこの体制で見逃すからではないのでしょうか??

そもそも、体調を伺っているのは医師なんでしょうか?そうだとしても、その人を診察したことのある医師なんでしょうか?

一度でも診察していれば同じ状況でも我慢強い人は大丈夫と言い、気の弱い方は大丈夫じゃないという。その違いが判るはずです。

そこで皆様にお願いです。

感染されて、療養中の体調の変化や不安は主治医に相談しませんか?

現体制ではここがぐちゃぐちゃになっていて誰がちゃんと責任をとるのか決められていません。

でも、一日に1回の電話を待つより、主治医だったら一日のうちある程度の時間は開いているはず。

そして、あなたを知っているはず。電話での受診は公費負担になるのでお金はかかりません。

いつ変わるかわからない体調を不安に思いながらの2週間はさぞかし大変であったでしょう。

いつでも相談できる相手をどうぞ忘れないでください。

PCR検査
令和3年1月25日)

1年前新型コロナウイルスの拡大によって初めてこの言葉を耳にされた方も多いでしょう。PCR検査。実はかなり以前からありました。

でも、あまり実用的ではなかったため、特殊な状態でしか検査されてきませんでした。

でも、新型コロナウイルスにはまだインフルエンザのような抗原検査(簡易ですぐ結果の出るもの)はなかったためPCRで検査するしかなく、今に至ったわけです。

さて、でもこのPCR検査、いくつかの誤解があるようなので、今回はそれについて触れることにしましょう。

1:PCR検査には2種類ある

テレビCMされたり、街角に突如できたPCRセンターがあります。安価で早い検査方法です。

なぜ医療機関では自費だと高くて時間がかかるのに安く、早くできるのでしょう?

それは、種類が違うからです。安価で早い検査はウイルスを増幅させず、検査を行う方法で、そのため結果が早いです。

しかし、ウイルス量が少ないと陰性に出てしまいます。

つまり、本当はウイルスがいるのに検体の取り方が悪かったり、たまたま少ない状況でとると偽の陰性が出る危険性があります。

そのため、陰性証明には向きません。安価で早い検査で陰性が出ても、陰性とは言い切れないのです。

逆に陽性に出た場合は、信ぴょう性があるといえます。

そのため、医療の現場ではより確実な増幅させたウイルスの存在を確かめるRT-PCR法というものを用います。

海外渡航の場ではわざわざ方法を指定しているものもありますので、ご注意ください。

2:PCRでわかるのはウイルスの「存在」

多くの方がPCRで陽性=感染源と思われると思います。

しかし、現在の隔離解除の条件の中にPCR陰性の条件が入らないものもあります。それはウイルスの存在が感染源とは限らないからです。

RT-PCRは感度が高い(ウイルスが少しでも陽性に出る)ので、この現象が起きます。

逆に安価なPCRならいいのかといわれると、安価なものは感度は落ちますが、その感度が必ずしも感染源かどうかの判断のラインではないのであくまでも参考値にしかなりません。

思い出してみてください。

インフルエンザの登校禁止基準は発熱後5日と解熱後2日までです。そこにPCR検査は入りません。

つまり、感染症はある程度日にちがたてばうつらないことがわかっているからです。

それでも、新型コロナはこの日にちがまだはっきりしないため、かなり長い期間の隔離措置が取られます。

数年後、きっとこの措置期間はもっと短くなるだろうと思われますが、今は仕方がありません。

でも、既定の措置期間を超えてPCR検査をして陽性だったとしても感染源とは考えられないので検査の必要すらないのです。

よく感染された後の方からのお問い合わせをいただきます。

前回お話ししたように、ウイルス感染はある程度の量のウイルスがいなければ成立しません。

隔離措置が明けた方に会社や保育所からPCRの陰性証明を求めるのはナンセンスですからやめていただきたいと思います。

その理論でいけば、症状のない感染者の方も本当は感染源になりにくいはずです。

現在では隔離対象になりますが、将来症状のない(発症前ではなく、発症しない方)方の隔離は解除されるかもしれませんね。

緊急事態宣言2
令和3年1月17日)

さて、今回は「やってはいけない行動」ではなく、「やってもいい行動」について書こうと思います。

個人的に、あれはいけない、これもいけないといわれ続け、窮屈な思いをして努力しても感染者が増え、まるで努力しても成績が上がらない受験生のように自責の念に悩まされるのはおかしいと思うのです。

冬のウイルスが冬に流行っている。当たり前です。

そしてもし、徹底的に感染者をなくそうと思うのなら、夏の間に感染者がゼロになるまで、鎖国と徹底した感染経路の特定が必要だったでしょう。

でも、そうしなかった。できたのにやらなかった。なのに今になって国民の行動のせいにするのは卑怯者のすることです。

これまでおよそ1年も頑張り続けてきた人たちに失礼です。

そして強制的に人の流れを止める。なんて幼稚で野蛮なやり方なのだと思うのは私だけでしょうか?

でも、やはり感染者が増えると今までやってきたこともいけない気になる。

そして、情報は1年前と変わっていることもあるのです。ちょっと整理してみましょう。

感染は飛沫・空気感染

何度も書いている通り、新型コロナはほぼ飛沫感染、空気感染であることがわかりました。

空気感染は起こらないとしてしまった政府はマイクロエアロゾルなどと言い出しましたが、要は空気感染です。

つまり、双方がちゃんとマスクをして換気が十分な場所では感染は起こりにくいということです。

また、感染というのは1個2個のウイルスを吸入しただけでは起こりません。

ある程度まとまった量のウイルスの吸い込みで起こるのです。

どんな場所は大丈夫か

そうするといけない場所、場面が自然とわかります。屋外のイベントはほぼ大丈夫。至近距離でマスクを外して談笑しない限りはですが。

会話があまりない換気の良い施設(映画館や公共の乗り物)も大丈夫、遊園地もですかね。

飲食店はマスクを外すという意味で換気がよくなければだめかもしれません。でも、寒いですが、しっかり換気されていて談笑の際マスクをすれば大丈夫でしょう。

マスクを外したカラオケ、叫ぶ屋内イベント・・・どうかな?危なそうですね。

当初みんなが気にしていたつり革や、ドアノブ、エスカレーターの手すり、エレベーターのボタンは大丈夫ということになります。

もっとも、ノロウイルスなどはそういうところでうつるので、あくまでもコロナに関してですが。

今回の緊急事態宣言で飲食店ばかりターゲットにされた印象ですが、換気も十分だしお客さんに煙たがれながらもマスク着用を促してこられたお店の方には納得いかないものとお察しします。

だからこそ、行動する私たちがちゃんとした知識で、必要以上に怖がらずやっていく必要があるのだと思います。

経済を止めず、感染を止めるには考えて判断していくしかありません。

医療の現場について

そして謎の医療崩壊。一人当たりのベッド数が世界の中でも飛びぬけて多い日本でなぜそんなことが起こるといわれるのか???すごく不思議です。

それは、新型コロナ用にベッドを解放している施設が少ないからです。

緊急事態宣言のもう一つの目的はこれを解放させる命令を出せるようになることです。

ベッドはあります。人工呼吸器も足りています。ただ、感染扱い病床にしていないだけです。

もちろん、緊急を要する疾患用のベッドの確保は大事ですが、1年後でもよい手術用のベッドは開けておく必要はありません。

しかし、コロナを見ない先生方は病院の中でも仕事が減り、暇になる一方呼吸器科や救急医学科はとても忙しいというちぐはぐなことになります。

看護師さんたちのように、暇になった医師が他の疾患を見るシステムになっていないからです。

だから、自衛隊に医師の派遣要請をすることになります。医師はいるのに!

なんだか池上さんみたいになってしまいました。でも、世の中で起きていることを詳しく誰も言ってくれないのでちょっとお話してみました。

安全な方法を守ることは周りの人を守ること

危機管理というのは、100回気を付けても1回気を抜いて感染してしまうと100回が無駄になってしまいます。「今回だけはいいか。」ということがないのです。

でも、人間ずっと疑心暗鬼で暮らすことなんかできません。

だから、ちゃんと区別していきましょう。とくに、ご苦労されている飲食店さん。皆さんもお気に入りのお店があるかもしれません。

その方々を守るために、食事の際のマメなマスクと、場合によってはテイクアウト。どんどんしていきましょう。

安全な方法をとれば、あのお店のおいしい食事をあきらめなくてもいいんですから。

緊急事態宣言1
令和3年1月12日)

年明け早々こんな題名になるとは・・・トホホな限りですが、それでも書かないわけにはいかないでしょう。

今回は2週にわたって書こうと思います。まずは、冷静に事態を受け取るために数字のからくりをご説明しておきます。

「1/6、1/7急に感染者数が跳ね上がり、感染爆発だー!!!」という印象を受けるテレビ報道ばかりされています。

もちろん、皆さんの緊張を高めて緊急事態宣言に信ぴょう性を持たせるためには必要な演出だとは思いますが、1/6、1/7は1/4のデータです。

何かというと、年末年始休みが明けて多くの開業医や病院が通常診療に入った日のデータです。

つまり、お正月の間受診できずにいた方々が一斉に数となって現れました。

医療機関によって1/5に結果の出るところは1/6の数字に、1/6に出るとことは1/7の数字になっているはずです。

感染者数が全体的に増えていることは確かですが、跳ね上がったかどうかはむしろその後の数字に表れてくるはずです。

昨年の宣言時と違うところ

さて、もう一つ。

前回と違い、今回はマスクがあります。学校も開かれます。コロナに対する知識もあります。

夜間の飲食店ばかりがターゲットにされ、あたかも早い時間にお酒を飲まず飲食すればコロナは蔓延しないという印象です。

まあ、飲酒して感染防御が緩くなることは想像できますし、酔っぱらった方が大声を出されているのもよく目にします。でも、昼は大丈夫なのでしょうか???

マスクの着用を

新型コロナはほぼ飛沫感染です。

接触感染は現在のところ確認されていません。

ウイルスを持っている方が人に会うときちゃんとマスク着用していれば感染は起きにくいのです。

飲食の場でマスクをはずして談笑は、たとえ昼であっても感染の温床となるはずです。

それは、飲食店だけでなく、職場でも、映画館でも、イベント会場だって同じことです。

逆に飲食店でもめんどくさいですが、しゃべるときにはマスクをして・・とやれば感染の機会はぐっと減るはずです。

つまり手洗いやアルコール消毒よりも、全員のマスクです。

ご来院の際にはマスクをお願いします

さて、当院では発熱外来を設けておりません。

はじめはやっていたのですが、お子様のコロナ感染の場合、必ずしも発熱を伴わなかったり、微妙な体温上昇の方や、熱があったが今は下がっているという方の紛れ込みがあまりに多く、発熱者を区切ることにあまり意味を見出せなくなったからです。

そのかわり、万が一待合でコロナ感染の方とほかの方が遭遇しても感染させない万全の手段を講じさせていただいております。

しかしながらお子様を守るために今一度お願いです。

ご来院の際にはお子様でもマスク着用をお願いいたします。

お子様は感染しにくいようではありますが、しないわけではありません。

濃厚接触者の定義上、感染しなくても、マスクをされていないから濃厚接触者とされる可能性もあります。

保育園などで普段マスクをしていない子はしたがらないとは思いますが、お子様を守るためにぜひ着用をお願いいたします。

あけましておめでとうございます
令和3年1月4日)

新年あけましたね。今年もよろしくお願い申し上げます。

別に何が変わったわけではないですし、今年はコロナのせいであまり盛り上がりがないですが、とりあえず新年です。

さて、実は年末に車をぶつけまして・・・、年末年始で修理工場もお休みで車も気分もへこんだままの年越しとなりました。

対物なのでけが人もなく、同乗者も大丈夫なのですが、車のへこみというのはどうにもこうにも気になってしまいます。

ついでに色々とついていない日だったこともあり、とどめを食った状態でした。

でも、へこみながら、ふと、もしかして本当はもっとひどいことになっていたのではないかと思いついたのです。

本当は私自身がけがをしたり、同乗していた娘がけがをしたりするところ、車が身代わりになってくれたのではないかと。

私たちのためにその美しいフォルムを傷つけてまで守ってくれたのだと思うと、へこんでいる愛車でも妙に愛おしく思えて、彼女(彼?!)の勲章だと思えるようになりました。

実際のところどうかなんてわかりません。ただついていないだけだったのかもしれないけど、そう思うほうが気分がいいので私なりに採用を決めました。

今年もいろいろあるかもしれませんが、前向き思考!それこそが強さです。コロナにも負けず、頑張っていきましょう。

早く修理しなくっちゃ。

2020年下半期の院長コラムはこちらからご覧ください。

2020年上半期の院長コラムはこちらからご覧ください。

2019年上半期の院長コラムはこちらからご覧ください。

2019年下半期の院長コラムはこちらからご覧ください。


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